咄嗟

支配は暴力であると知った。
一度受けた暴力はトラウマとして残るから、反射的に防御するようになる。
それは言葉という支配に変わっても同じこと。

考える前に咄嗟に言葉があふれる。
雰囲気が悪くならないように振る舞う。
辛くても、思ってもいないことばかり話す。
「考えすぎ」「気にしすぎ」「気持ちで負けるな」類のことを言われないための防御反応だろうか。

これは悪いことではなくて、続けていいことらしいけれど、それは無意識の防御反応だからなのだろう。
前のめりになって転ぶ時、反射的に手をつこうとするのに似ている。